阪神が好機で拙攻を重ねて、上昇気流に乗れなかった。巨人先発吉川光相手にチャンスは作った。最大の絶好機は6回だ。1死満塁。最低でも犠飛で1点奪いたい場面だったが、大山は内角高め速球に詰まらされる二飛で、中谷も力を失った中飛に仕留められた。

 攻めきれずに3連勝でストップ。金本監督も「チャンスであと1本というところで、1点でも入っていれば展開はまったく違った。犠牲フライ、ゲッツー崩れで1点というケースが2回あったのかな」と嘆いた。2回も1死一、三塁で中谷が空振り三振するなど反撃の糸口をつかめなかった。

 前日7日は前半戦に不調だった主砲ロサリオが1回に来日初の満塁本塁打を放つなど、打線が機能して競り勝った。快勝後も、指揮官は「上昇気流に乗っている気分で、選手たちが自分たちで思ってね。盛り上げてほしい」と期待を寄せたが、この日は流れを引き寄せられない。7回1死一塁では糸原の二ゴロでの二塁転送が1度はアウト判定だったが、遊撃若林の右足が塁を離れるのが捕球より早くリクエスト成功。だが、一、二塁の好機を得ても生かせなかった。「そこもモノにできなかったのが今日の敗因」と金本監督。今日9日の第3戦でカード勝ち越しを狙う。【酒井俊作】