連勝中だったお得意様に、ストップをかけられた。日本ハムは今季ソフトバンク戦で4戦全勝していた上沢直之投手(24)が、敵地で迎えた17回戦(ヤフオクドーム)で先発し、7回を6安打4失点で4敗目。チームは2連敗で、対ソフトバンク戦の連勝も7で止まった。首位西武とのゲーム差は5に広がった。

 上沢にとっては、悔やんでも、悔やみきれない1球となった。1回2死から3番柳田を四球で歩かせ、続く打席に迎えたのは4番デスパイネ。カウント2-1からの4球目だった。「カウントが悪くなって、ストライクゾーンに落とそうと思ったけど、浮いてしまった」。今季躍進の武器となった高速フォークボールを、バックスクリーン左の中段まで飛ばされた。

 2回以降は緩急を操り、5回には自己最速の151キロを計測。しかし、5回1死満塁で、デスパイネを空振り三振に切った直後、5番中村晃に決定的な2点適時打を許してしまった。「走者がいる時にコントロールできなかった。クイックで直球が投げづらかった」。苦悩しながらも7回を投げきったのは、先発投手としての意地だった。

 上沢にとっては、今季ソフトバンク戦5試合目の先発で、初黒星。チームの同戦連勝も7で止まった。気が付けば、3週間ほど前には0・5差だった首位西武とのゲーム差は、5差に。栗山監督は「(上沢は)よく投げてくれていたし、気持ちも入っていた。勝たせてあげられなかったオレのせい」。言葉少なに、帰りのバスに乗り込んだ。【中島宙恵】

 ▼日本ハムは対ソフトバンクの連勝が7でストップした。6月26日10-5(セルラー那覇)から7月22日7-5(札幌ドーム)までの7連勝を含め、今季通算では12勝5敗。昨季は8勝17敗と大きく負け越していた。