阪神が、今季初の3カード連続勝ち越しで広島のマジック点灯をまたしても阻止した。

 立役者は梅野だ。1点リードの2回2死三塁。今季初対戦となったDeNA先発浜口の甘い直球を逃さなかった。左翼席への5号2ランで試合の主導権を握り「久々の感触でした。チェンジアップも頭にあった中で、ストレートを引っ張れた。雰囲気をがらっと変えられたところは良かったです」。感触をあらためてかみしめるように、両手をたたきながら本塁を踏んだ。

 2点差に迫られた6回は、先頭でエスコバーの155キロを打ち返し左翼への二塁打。ビッグイニングの足掛かりとした。チームは今季、6回終了時点でリードを奪えば37勝1分け。強力なデータを裏付けるように、先発小野はじめ投手陣を引っ張っていった。

 選手会長。「キャッチャーとして数多く出してもらっている以上、チームが借金を抱えている中で、何か自分が変えていかないといけない。守備でも攻撃でも、いい意味で感情を出していけたら」といった気迫を前に出して、虎をさらなる上昇気流に乗せる。【吉見元太】