今季の開幕投手を務めた日本ハムのブライアン・ロドリゲス投手(27)が、ついに来日初勝利を挙げた。「最高の気分。チームが勝てたことが一番うれしい」。南国・宮崎の涼しい夜風を浴びながら、うれしそうにウイニングボールを手にした。

日本で、投手として成長したことを証明する内容だった。2点リードの5回。勝利投手の権利がかかったイニングで初めて先頭打者の出塁を許した。「ランナーが出てから、前はミスをしていた。ファームで取り組んできた部分」と、来日当初より早くなったクイックモーションや、一塁へのけん制もきっちり入れた。後続を断ち、走者も一塁にくぎ付け。「悔しい思いを、ずっとしてきた。2軍の投手コーチとともに、やってきたことを出せて良かった」と笑みがはじけた。

前夜は1軍に同行する全選手とスタッフが参加した決起集会に参加した。その席で、3回に適時打を放ってくれた大田から「明日は頼むよ」と、声をかけられた。ロドリゲスは「OK!サンキュー!」と、好投を約束していた。故障のため、2軍施設の鎌ケ谷でリハビリをしていた大田とは、同じ24日から1軍に再合流。“同士”からのエールも発奮材料にして、得た日本での初勝利。栗山監督も「こういう投球を(獲得した)最初にイメージしていた。よく投げてくれた」と、ねぎらった。成長期のドミニカンが、頼もしく逆転優勝を狙うチームの輪に加わった。【木下大輔】