阪神の逆転CSへ暗雲だ。エースのランディ・メッセンジャー投手(37)が今日12日に出場選手登録を抹消されることが11日、分かった。7連戦の初戦を託されて中日戦(甲子園)に先発したが、不安定な投球で4回途中に危険球退場。今季11勝をマークも、ここ8試合で1度しか勝てていない。開幕からフル回転しており、体に蓄積疲労がたまっているとみられ、首脳陣は復調を図る目的で決断したもようだ。

手薄な阪神先発陣が弱り目にたたり目の状況に陥った。大黒柱のメッセンジャーが今季初めて出場選手登録を抹消されることが判明した。この日も本来の剛腕ではなかった。1回2死一、二塁でアルモンテにバックスクリーンへの3ランを被弾。4回もビシエドにスライダーをとらえられ、右翼ポール直撃のソロ本塁打を浴びていた。その直後、松井雅への頭部死球で10年以来の危険球退場になった。

夏場に入って、精彩を欠いたままだ。日米通算100勝に王手をかけながら、5度目のチャレンジでも本領を発揮できず。8月10日DeNA戦(横浜)で11勝目を挙げたのを最後に、1カ月も白星から遠ざかる。この日の敗戦後、金本監督も状態を「ちょっとキレがないわね。変化球も浮いている。もう1回、何とか調整して欲しいですけどね。やっぱり疲れもあるんじゃないかな」と案じていた。

本来の球威ではなく制球も上ずる傾向が出ていた。今季は開幕投手を務め、大車輪の働きでローテーションの柱を務めてきた。肩や肘の疲労も蓄積しているとみられ、リフレッシュの意図もありそうだ。今季は雨天中止が多く、10月上旬まで、すでに13連戦が組まれている。クライマックスシリーズ進出をかけて、最終盤まで競い合う展開が予想される。万全な状態に整えるためにも、復調を図るべく、首脳陣は2軍での再調整を選択したとみられる。

鉄腕メッセンジャーの2軍降格はレアケースだ。昨年8月に打球直撃で右足腓骨(ひこつ)を骨折し、登録抹消されたが、不調による再調整は15年5月までさかのぼる。苦渋の決断だろう。チームはこの日、7連戦の初戦を落とした。その後も6連戦の後、13連戦を控える。先発陣の駒不足は深刻で、この日2軍戦に登板した藤浪は中4日で16日DeNA戦(横浜)先発に向かう。秋山も2軍調整を重ねており、先発陣の台所事情は苦しいのが現状。先発陣の再編も強いられることになる。逆転でのクライマックスシリーズ進出を目指す金本阪神が、エースを欠く一大事で、今季最大の踏ん張りどころを迎えた。

▼阪神メッセンジャーが中日戦の4回に松井雅への危険球で退場となった。今季両リーグ12人目。メッセンジャーは4月12日の広島戦で審判への暴言で退場処分となっており、今季2度目。阪神選手の退場は今季6度目で、全退場数の実に半数を占める。また、シーズン6度の退場は07年の5度(岡田監督2度、福原、ジャン、ボーグルソン)を上回る球団最多。