7回103球を投げ終え、ベンチに戻る中日ガルシアに左翼スタンドから声援が送られた。帽子を取って返礼した金色のモヒカンの右側頭部に「70」がそり込まれていた。「今日は負けられない試合」。前夜の宿舎で僚友ロドリゲスにお願いした。必勝の決意で背番号を頭にそり込んでもらった。その気迫が実り、巨人相手に5安打1失点。5回まで二塁を踏ませなかった。

「何とかチームを勝てるような投球を心がけた。自分でも納得できるピッチングができた」

今季13勝目。チームを4位に再浮上させ、3位巨人に1・5差に迫る大きな白星を運んできたガルシアは満足げな笑顔を見せた。7月31日の阪神戦以来、今季3度目の中5日登板も問題なかった。

シーズンは残り9試合。中5日を続けると3試合登板が可能。試金石のマウンドで結果を残した。森監督は「先発が7回を投げてくれたら、いろんなことができる。(CS進出へ)巨人も残り試合は少ない。1試合1試合やっていきます」。「(中5日は)気にしなかった」と語ったガルシアが、竜のCS進出への切り札になる。【伊東大介】