FAは現状、白紙-。阪神上本博紀内野手(32)が、今季初取得する見込みとなっている国内フリーエージェント(FA)権行使の可能性があることが4日、分かった。仮に行使すれば、二塁手不足の他球団が獲得に動く可能性もあるだけに、その動向に注目が集まる。

今季は5月5日の中日戦で二盗した際に左膝を負傷。6月に「左膝前十字靱帯(じんたい)の再建術」を受けて退院したことが発表され、鳴尾浜で地道にリハビリを続けている。5月6日に出場選手登録を抹消された時点ではFA権取得まで日数が足りていなかったが、故障者特例措置を使えば取得日数をクリアできる見込みとなっている。

上本は夏場の時点でFA権について「シーズンが終わってからゆっくり考えればいい話」としていたが、球団側はすでに残留交渉をスタート。2~3年の複数年契約を提示しているとみられる。ただ、上本は結論を保留している模様。球団関係者によれば、行使の有無については五分五分の状況だという。

戦線離脱するまでの成績は20試合出場で打率4割2分2厘、1本塁打、4盗塁と圧倒的な数字を記録。来季のV奪回に欠かせないピースに違いない。残留か、それとも…。球団は今後も懸命に残留要請を続ける。