阪神2軍が宿敵巨人との“伝統の一戦”を制し、12年ぶり5度目の日本一に輝いた。矢野燿大2軍監督(49)は就任1年目での快挙。「超積極野球」で今季ウエスタン・リーグで積み重ねた盗塁数は163個。同リーグ新記録を打ち立てた。勝利数もこれまでの最多の59勝を上回り、球団新記録となる68勝を挙げるなど、快進撃を続けてきた。

試合中盤に猛虎打線が爆発した。巨人に1点を先制された直後の4回、先頭の高山が初球打ちで右翼線を破る二塁打で出塁。続く板山が中前打を放ち、すぐに同点に追いついた。さらに山崎の押し出し死球で勝ち越し。その後相手のミスもあり、この回一挙6点を奪った。3点リードの6回には1死二塁から江越がバックスクリーンへのダメ押し2ランを放ち、リードを拡大した。

投手陣も先発の2年目右腕浜地が3回1/3を投げ、1失点。当初から予定されていた総力戦で中継ぎ陣を投入。6回から4番手で登板した馬場が3回を投げ無安打無失点と好リリーフをみせ、巨人打線を封じた。最終回は同リーグで今季最多セーブを挙げた伊藤和が代打の増田に本塁打を浴びるも、1失点で締めてゲームセット。矢野阪神が最高の形で今季を締めくくった。