阪神矢野燿大新監督(49)は11月から始まる安芸キャンプを「弱点克服集中型」にするプランを明かした。今季は17年ぶり最下位。若手も伸び悩み、弱点が浮き彫りになるシーズンだった。秋は鍛錬期。新指揮官が腹案を明かす。

「秋のキャンプは思い切ったことができる。例えば江越は、守備と足は間違いない。極端に言えば一日中、打ってもいい。江越がレギュラーに近づくための練習だったら、それをやっていけばいい」

全体メニューとして走攻守にまんべんなく費やすのではなく、個々の弱点に応じた練習を組む姿勢だ。プロ4年目の江越は今季、2軍では主に1番打者として15本塁打を放ったが、1軍では29試合出場、打率1割5分、1本塁打だった。チーム屈指の快足で、守備力もトップクラスだからこそ、弱点克服に特化した個別メニューを提案する。

投手も練習の目的意識を明確にさせる。「まだ分からないけど、実戦もやりたい。投手もテーマを持っていく。球種を絞ったり。真っすぐ、スライダー、フォークを投げられるけど、今日のシート打撃登板では真っすぐ、フォークだけにするとか」と続けた。明日23日からは秋季練習が始まる。少しずつ矢野イズムが見えてきた。