カウントダウンが始まっても、広島新井には27日の日本シリーズ初戦しか見えていない。現役生活は残すところ、最少で4試合、最大でも7試合となった。それでも「自分がこれでユニホームを脱ぐとか、自分のことで感傷的になることは全然ない。日本一になることしか考えていない」と真顔で語る。22日もチームメートとともに汗を流し、決戦のときに備えた。

日本一へは3度目の挑戦となる。阪神時代の14年、広島での16年以来。14年のシリーズではソフトバンクに屈した。「投手も野手もレベルが高い。いい準備をして臨みたい」と警戒。現役最後の戦いで三度目の正直を期す。「1つのミスが命取りになる。かといって、ミスを恐れることなく、積極的に行かないといけない。気持ちの面でも攻めていくことが重要」。かわいい後輩たちとのプレーをかみしめながら、貪欲に勝利を求めていく。最後の最後まで、新井のスタイルは変わらない。