安芸キャンプMVPは若虎三銃士だ! 阪神は18日、秋季キャンプを打ち上げた。18日間にわたる強化練習のMVPには高卒3年目の望月惇志投手(21)、同2年目の才木浩人投手(20)、浜地真澄投手(20)が選出された。矢野監督は「3人とも、ある意味エースになれるぐらいの能力はある」と絶賛。「投手王国」作りへ手応え十分の秋となった。

安芸の収穫は、若虎投手陣だ。矢野監督はMVPを問われると、望月、才木、浜地の名前を挙げた。確かな手応えを感じた指揮官は「素材はそろってきてるから。近い将来、それ(投手王国)をやっていけるように」と話した。

期待を込めた選出理由を「この3人は、先発かなと思っている。食い込んできてくれることで、チーム内の活性化とか競争がすごく激しくなる」と説明。続けて「3人とも、ある意味エースになれるぐらいの能力はある。今までは目いっぱい投げる感じのレベルだったけど、どのような投球をしていくかっていうあたりが見えてきた」と褒め、2月の1軍沖縄キャンプ行きも示唆した。

矢野阪神での“開幕投手”を務め、17日LG戦で2回無失点と好投した望月は「3人選ばれているということで、これからも2人に負けないようにやりたい。競争? ライバルというよりは一緒に頑張っていきたい存在」と切磋琢磨(せっさたくま)を誓う。才木は今季6勝を挙げたが「自分としては納得のいく成績が残せなかったので、来年は納得のいく成績を残せるようにしたい。1年間ローテを守って勝ち星は2桁を狙っていきたい」と力強い。浜地は1軍未経験だが「先発としてのこだわりがありますし、まだ1軍登板はないですけど、来季こそはという気持ちがある」と決意を新たにした。

かつての名捕手が若虎を計算できる投手へと引き上げていく。目指すは投手王国。指揮官は「(大黒柱の)ランディ(メッセンジャー)を追い越せというかさ。それくらいのチームになっていくと、ランディだって黙ってないと思う」とチームの活性化を期待。メッセンジャー、岩貞、小野、藤浪…。さらには秋山、青柳らに続く先発投手陣の整備ができてきた。実力未知数ながら馬場、福永、竹安らも控える。安芸キャンプで存在感を示した「若虎三銃士」が先発陣底上げのキーマンとなる。【真柴健】

◆望月惇志(もちづき・あつし)1997年(平9)8月2日生まれ、神奈川県出身。横浜創学館から15年ドラフト4位。190センチ、89キロ。右投げ右打ち。

◆才木浩人(さいき・ひろと)1998年(平10)11月7日生まれ、兵庫県出身。須磨翔風から16年ドラフト3位。189センチ、80キロ。右投げ右打ち。

◆浜地真澄(はまち・ますみ)1998年(平10)5月25日生まれ、福岡県出身。福岡大大濠から16年ドラフト4位。185センチ、89キロ。右投げ右打ち。