日本ハムは4日、オリックスを退団した金子千尋投手(35)と契約合意に達したと発表した。札幌市内の球団事務所で取材に応じた吉村浩ゼネラルマネジャー(GM=54)は「来週、札幌に来てもらう。そこで会見があるかもしれない。正式契約はその時」と、10日にも入団会見を行う見通しを明かした。契約条件の詳細は、その際に詰めることになった。背番号は未定。

可及的速やかに動いた日本ハムが、通算120勝右腕の心をつかんだ。2日に自由契約選手として公示された金子に対して速攻でアタックした。交渉場所、日時は伏せたが、前日3日に吉村GMは「栗山監督の考え方やファイターズのチームカラー、野球観に共感する部分があると言っていた」と手応えを語っていた。

今季は4勝にとどまったが実力は高く評価している。豊富な経験、実績はチームにとっても大きい。投手陣は上沢や有原ら20代中盤が中心。14年にはMVPや沢村賞などに輝いた金子の投球術、メンタル、調整法などが手本となるのは必至で、全体の底上げも期待される。打の目玉補強として入団交渉中の「台湾の大王」ことラミゴの王柏融とは今週中にも契約合意に達するが、一足先に投の目玉補強がスピーディーに決まった。