日本ハム清宮幸太郎内野手(19)が“キヨダンス”封印で、プレーでの盛り上げを予告した。6日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレを行った。本塁打後、ベンチのチームメートと首と腰を振るパフォーマンスの来季続行に否定的。2年目は“キヨダンス”を超える歓声を、プレーでゲットする。

人知れず、心に決めていた。清宮が、定着しつつあったパフォーマンスの封印を決意した。「ないですね。元々、やらされていた感じなので…」。両手を広げ、首と腰を振る“キヨダンス”は今季、本塁打後の歓喜の舞い。「バットで、みせます」と、来季はパフォーマンスを超える活躍で観衆を沸かせると誓った。

“キヨダンス”が誕生したのは、シーズン序盤の4月。2軍調整中に、ウエート室で音楽にノリながら首を振っている姿が、先輩たちに目撃された。あまりに柔らかく首を動かす姿がウケて、1学年上の郡にマネされるなど、チーム内で評判になった。今季限りで現役引退した矢野からは、本塁打後のパフォーマンスにと勧められ、実行した。

イースタン・リーグで本塁打を放つと、郡や浅間らと踊り続けた。独特な動きから一気に話題を呼んだ。7月のフレッシュ球宴では“パートナー”の郡とのダンスが実現した。代名詞として、知名度が伸びるきっかけにもなった。1軍の舞台でも継続。豪快な本塁打で観衆を魅了した後、さらにユニークなパフォーマンスで盛り上げてきた。

本塁打後のパフォーマンスは、西武山川やソフトバンク・デスパイネらも披露し、スラッガーだけに認められる特権でもある。本塁打の期待に応えようと発奮材料にもなっていたが、来季、新たなパフォーマンス披露は「ないです」と断言。サヨナラ本塁打など、より魅力的な場面での1発で場内を沸かせることを最優先する。

この日は千葉・鎌ケ谷の室内練習場で、キャッチボールやノックを受けるなどして汗を流した。「(出場するポジションが)どこになるかも分からないので」と来季を見据え、余念なく体を動かす。パワーアップしている体は、軽快な“キヨダンス”ではなくアーチで証明する。【田中彩友美】