中日与田剛新監督(53)が公式戦の沖縄誘致計画を推進している。

指揮官は沖縄県の美ら島(ちゅらしま)沖縄大使の「県内プロ野球公式戦誘致の推進」担当。中日の監督就任直後から「沖縄で中日の試合を開催したい」と周囲に話してきた。来季は西武-ソフトバンク戦が組み込まれていて、最短での主催興行は20年以降になる見込み。中日はDeNA(横浜)主催ゲームで2度、沖縄で公式戦をしているが、主催ゲームでの公式戦なら初となる。

与田監督は、現役引退直後の01年から、沖縄へのプロ野球キャンプ誘致を多方面からフォロー。02年に設立された美ら島沖縄大使は04年から大使認証が始まり、その初年度に選ばれた1人だった。当初はプロ野球のキャンプ誘致を担当したが、10年の沖縄でのプロ野球公式戦が再開してからは、プロ野球公式戦誘致の推進担当になった。

来季V奪回を公言する与田監督。優勝監督になれば、公式戦の沖縄開催の後ろ盾にもなる。また、北谷キャンプで地元ファンに囲まれる松坂や、今年のドラフト1位、大阪桐蔭・根尾も沖縄県民が注目する竜戦士。再来年のキャンプ地沖縄での公式戦でのV凱旋(がいせん)も、指揮官の青写真に含まれている。

チーム唯一の沖縄県出身者の又吉も、沖縄公式戦に賛同。「2年目の沖縄でも投げさせてもらった。ちょっとでも沖縄に野球で貢献したい。試合で投げるのが一番の恩返しです」と話す。昨季は沖縄出身のソフトバンク東浜が最多勝、今季は西武山川が本塁打王のタイトルを獲得。「そこにいないのは悔しい」と、来年のリベンジ、故郷凱旋(がいせん)に思いをはせていた。