開幕スタメン狙います! 阪神北條史也内野手(24)が10日、松山市の坊っちゃんスタジアムでヤクルト山田哲や川端らとの合同自主トレを開始した。昨季の左肩亜脱臼の影響で参加は微妙な状況だったが、懸命なリハビリで球団やトレーナーから「OKサイン」が出て4年連続4回目の参加にこぎ着けた。「今年こそ1軍の戦力に」。ケガなく全試合出場することを目標に挙げた。

坊っちゃんスタジアムを走る北條の胸中は、今季の逆襲に満ちあふれていた

「今年こそ1軍の戦力になれるように。去年は開幕が2軍だったので…。まずは開幕1軍、開幕スタメンを目指して。そこから1年間を通して全試合に出られるように頑張ります」

昨季は春先に打撃不振に陥り、開幕2軍スタート。5月末に昇格するまでは鳴尾浜で必死にバットを振って汗を流した。「あの時間も自分にとっては良い時間だった。野球に関する考え方も学べました」。だが9月14日ヤクルト戦(甲子園)で悪夢に襲われた。ダイビングキャッチを試みた際に左肩を亜脱臼。北條の18年シーズンは黒土にまみれて幕を下ろしていた。

山田哲との合同自主トレは「体が変わるという実感がある。短い間ですけど、キツイ練習をするので」と過去3年の充実度から特別な思いがあった。そんな“出発地点”に「いけるかどうか分からない状態だった」と振り返るように、ケガもあって参加は微妙な状況だった。つらいリハビリを乗り越えたことで球団から許可が出て、間に合った。「しっかり体を万全の状態に作ること。ちょっとでも野球がうまくなるように、どんどん聞いていこうと思います」。

初日とあって山田哲との深い交流はなかったが「優しい人なので。良い成績を残して、しっかり野球の会話ができるようになりたい」とトリプルスリー男と肩を並べる意気込みもみせた。

負けられないポジション争いが始まる。今季は鳥谷が遊撃に再挑戦し、同学年のドラフト3位木浪(24=ホンダ)も春季キャンプで1軍スタートになる見込みだ。二遊間には糸原、植田らもひしめく。ライバルは多いが、焦りはない。「いっぱい選手はいるので。その中で一番いい成績を残せるように頑張りたい」。19年を飛躍の年にするため、松山で多くを学ぶ。【真柴健】

 

○…北條は山田哲から「結果も残していましたし、頑張っているなと思っていた」と、負傷離脱しながらた昨季62試合で打率3割2分2厘の活躍を認められた。今季の開幕カードはヤクルト戦。スタメンを勝ち取り、山田哲に成長ぶりを見せつける。