新天地での活躍を、東京五輪につなげる。西武から楽天にFA移籍した浅村栄斗内野手(28)が12日、愛媛・今治市内での合同自主トレを公開した。黒地に赤で縁取りをした楽天仕様の新グラブを、キャッチボールでお披露目。「楽天カラーのグラブが届きました。(感覚は)違和感なく、いつもと同じ。赤は好きなので」と笑った。

足元は、白色のスパイクに赤色のひもの“日の丸カラー”だった。来年に迫った東京五輪。「東京で出来るのもあるし、自分もそこに選ばれるように、成績を残したいという気持ちを持ってやっている」と初めて言及した。昨年11月の日米野球はテレビ観戦。西武のチームメートが多く選出されており「あの中でやりたい」という思いが強くなった。大阪桐蔭時代と13、18年に代表を経験。日の丸をつけてのプレーに「シーズンとは全く違うプレッシャーがある。1試合で終わる可能性もあって、経験できたら人生の大きなものになる。目指したい」と言い切った。

楽天では2年連続の「打率3割30本塁打100打点」を目標に掲げると同時に、指南役にも意欲をみせる。若手からの質問に「自分も先輩から聞いてやってきて、今がある。しっかり答えていこうと思う」と自覚を示した。西武熊代らとの自主トレは、5年連続。昨年までの仲間が敵となるが「まずはライオンズをしっかり倒せるように、頑張ります」と笑顔でのリップサービスも飛び出した。

当然、初の移籍で不安もある。「今年は、自分もやらなきゃいけないと思っている。今までと違ったプレッシャーもあって、自分のことで、いっぱいいっぱいになると思う」と素直に明かした。五輪出場の目標のためにも、まずは楽天での活躍が第1歩となる。【保坂恭子】