中日のドラフト1位根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が1月31日、沖縄・読谷球場で休日を返上し、約3時間半のリハビリを行った。キャッチボールやティー打撃などに取り組み、順調な回復ぶりを見せた。右ふくらはぎの肉離れから休んだのは卒業式の1日だけ。故障者とは思えない姿勢で、春季キャンプ初日を迎える。

  ◇    ◇    ◇

グラウンドにいるのは、根尾だけだった。キャンプイン直前の休日。ウオームアップ、ジョギングを終えると、キャッチボールを始めた。投球時にスパイクを履くのは初めてだ。距離は約70メートルまで伸び。右足で力強く地面を蹴って、ボールに力を伝えた。

「良くはなっています。自分は休みを取りすぎる時期じゃない」

そのまま遊撃ノックも受け、一塁への送球も解禁。スパイクは脱がず、バットを持って室内練習場へ。54スイング、ティー打撃を行った模様だ。約3時間半のリハビリ。練習の内容は確実にレベルアップしていた。

23日に右ふくらはぎの肉離れを起こした。「軽度」とはいえ、調整の大幅な出遅れが予想された。しかし根尾は故障者とは言えない動きを見せる。休養日は26日の卒業式だけ。しかもこの日は夜にキャンプ地の沖縄に入っており、完全オフではない。同行した北野コンディショニング担当は今後の流れを説明した。「本人からではなく、僕らからの要請でやった。走ることに関しては、今後はダッシュ、ベースランニングと段階を踏んでいく。ティー打撃も何回かやってからマシン打撃に移行させる」。走塁練習、マシン打撃再開が全体練習合流のメドになる。

練習後には、1軍宿舎での全体ミーティングに参加。与田監督ら首脳陣、選手、関係者100人を超すスタッフが一堂に会した。根尾と同じ甲子園春夏連覇を経験する先輩・松坂との対面に注目が集まったが「まだあいさつはできていません」と1日以降に持ち越し。指揮官は「今日もトレーナーから報告があり、いいものが増えている。順調そうだね」と喜んだ。キャンプ初日は、まだ別メニュー調整。しかし、1軍への合流は確実に近づいている。【伊東大介】