4番は譲らん! 阪神大山悠輔内野手(24)が1日、宜野座キャンプ初日のフリー打撃で柵越えを連発。171スイングで40発を放ち、大きな拍手を浴びた。日刊スポーツは今春のキャンプで阪神のキャッチフレーズにちなみ、「オレがヤル」と題して燃える選手の意気込みを連日お届けする。第1回はマルテと4番を争う大山。期待の和製大砲が進化発揮を猛アピールした。

特打で打撃投手役を務めた浜中打撃コーチが証言した。「左中間あたりに良い打球が結構いっていた。本当に打球の角度を持っている選手。打球の角度は意識して上げられるものではない。ホームランバッターの打球角度を持っているなとあらためて思った」

2年目の昨季は開幕戦で巨人菅野から右方向にアーチを描くなど好スタートを切るも2軍落ちも経験。本塁打は1年目の7本から11本に増やしたが、不安定な打撃の改善が課題だった。そこで昨秋から浜中コーチと取り組んでいるのが下半身主導の打撃。まだ完璧ではないが形が成果に表れ、手応えと自信も芽生えてきた。「自分の思っている打球、思っている以上の打球が何本か出ている。これを最低限、継続していかないと」。新外国人マルテとの4番争いが注目されるが、この日の成長アピールで対抗馬が明確になった。

ただ矢野監督は40本の柵越えに満足していなかった。「ユウスケの目標はそんな低いレベルにない。もっとアイツは高いところに目標置いているのに、今日のは俺の中では当たり前だと思ってる」。4番候補と期待が大きいゆえの叱咤(しった)激励。3年目の大ブレークで矢野阪神を引っ張る期待が膨らんだ。【真柴健】