巨人岡本和真内野手(22)が、進化の過程を着実に示した。宮崎キャンプ第2クール初日の7日、シート打撃でヤングマン、大江を相手に3安打をマーク。3日の紅白戦、5日のシート打撃に続く“3試合”連続安打に「1年間、根拠を持って取り組んでいきたい」と鍛錬の時間を過ごしてる。

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照りつける太陽に筋肉で筋張った前腕が見え隠れした。岡本は珍しく半袖姿で打席に立った。4打席目の大江との対戦。カウント1-2から内角へのクロスファイアを振り抜いた。詰まりながらも右前へと運び貫禄を示した。「変化球待ちの真っすぐ対応を意識した。センターから右が中心。今は引っ張ってもしょうがない」と、イメージの枠通りの一打で一塁ベースへと駆けた。

昨季はチームで唯一、全試合に出場。長丁場のペナントレースで培った経験が今季への糧、教訓になっている。昨季6月下旬から7月にかけて32打席ノーヒットのスランプに陥った。だから「今は状態うんぬんじゃない。調整でやるのは好きじゃない」とキャンプでの結果に一喜一憂しない。すでに原監督から4番に指名されているが「気持ちの面でもアピールしてスタメンを勝ち取りたい」と貪欲な姿勢だけを強調した。

1、2打席目はヤングマンからも安打をマーク。内外角の曲がり球を中前へとはじき返した。ともにファーストストライクを仕留め「積極的に行くことは変わらない。今日はファウルが少なかったのが良かった」と自己分析。本番を想定した打席の積み重ねがシーズンでの結果に直結する。「去年より自分の考えがある。レベルアップするために考えることはたくさんあるけど、シンプルに考えるのが一番」と頭の中は日々、クリアな状態を保っている。主砲が勝つための打撃を磨く。【為田聡史】

巨人原監督のコメント(シート打撃で3安打の岡本について)「まああのへんのクラスは、特に打ったからといって手放しということではない。順調に来てるでしょう」