甘酸っぱく階段を上った。巨人ドラフト1位の高橋優貴投手(22=八戸学院大)が20日、韓国・KIAとの練習試合に先発し、対外試合デビューした。3回4安打2失点で収穫と課題をつかんだ。最速145キロの直球にスライダー、カーブ、スクリューを交え、2回まで2奪三振で完全。だが、3回に4連打を浴び「いいところもありましたが、セットポジションでコントロールを乱したのでまだまだです」と唇をかんだ。

3点リードの3回。1死後に8番打者に右翼フェンス直撃の二塁打を許すと、状況が一転した。「何かを変えたつもりはないんですけど、紅白戦でもランナーが出る時はありましたが、だいぶ違った感じがしました」とマウンド上に漂う空気に心を乱した。投げ急ぎ、リズムが単調に。ボール先行となり、甘く入った球を捉えられた。

4連打を浴びた直後の1死一、二塁で、宮本投手総合コーチがマウンドに来た。「ボールをもらってすぐにサインを見ようとするから。ゆっくり自分のフォームで投げてごらん」と助言をもらい、落ち着いた。後続を遊ゴロ(記録は守備妨害)、右飛に打ち取った。

宮本コーチは「若さゆえにだから、しょうがない。課題見つからないと、やっかいですよ」と伸びしろを見た。次戦は26日の練習試合中日戦の予定。「1つ1つが勉強であり、それを乗り越えて成長が来ると思う。悪いからそれがダメだ、ではなく、悪いところを次はどうするかを考えたい」。足元を確かめながら、晴れ舞台への歩みを進める。【桑原幹久】

▽巨人原監督(先発高橋について)「良かったと思います。点数取られた、打たれたところはスタミナという部分が課題。彼の特徴は相手にきれいなスイングをさせないこと。打ちづらそうにスイングさせているのが非常にいいですね」