右ふくらはぎ肉離れからの復帰を目指す根尾は2軍の読谷球場で、室内での調整と治療に時間を費やした。午後4時前にプレハブ小屋から出てきた時のこと。隣接する球場の2階で待ち受けていた若い男性ファンが、いきなり「サインをください」とボールとペンを投げた。唐突の出来事に驚いた根尾は、ボールを受け取ると苦笑いしながら、すぐに投げ返した。

今キャンプでは松坂が、ファンとの接触で右肩に違和感を訴え、離脱する事態が起きたばかり。マナーに疑問符が付く出来事が再び起きたことで、与田監督は「軽く投げただけとはいえ(選手に)当たったら、危ないからね」と困惑顔だ。

根尾はその後、負傷後初めて軽めのベースランニングをこなした。まだ感触を確かめる程度で「だいぶ(力を)抑えて走りました。後はスピードですね」。根尾フィーバーは過熱するばかりだが、完全復帰に半歩前進した。