守護神がカーブで新境地!楽天松井裕樹投手(23)が9回に登板。1回を打者4人、1安打1三振で無失点に抑えた。代名詞のスライダーだけでなく、カーブを有効に利用。投球の幅に広がりを見せた。

松井 開幕とかは関係なしに、今日は試したいことができました。カーブでストライクが取れると、他の球種も生きてくる。

2人目の打者・中日渡辺に対し、初球に117キロの外角カーブで見逃しストライクを奪うと、2球目も同じコースに121キロカーブを投じ、ファウルで簡単に追い込んだ。イメージになかった配球で揺さぶると、3、4球目には宝刀スライダーを続け、きっちり二ゴロに打ちとった。伊藤投手コーチから「どんどん使っていけ」と言われたカーブを見事に生かした。

キャンプ中から腰の張りを訴えて台湾遠征メンバーから外れた。一時は調整の遅れも心配されたが、当人は「腰は問題ないです」とキッパリ。登板予定だった10日の西武戦(倉敷)は雨で流れたが、12日のDeNA戦(静岡)で実戦復帰。9回を3者凡退に抑える完璧な内容に、平石監督も「(抑えの)最有力候補」と明言していた。中3日のこの日も危なげない内容で、安定感を示した。

昨年12月には女優石橋杏奈と結婚。私生活で大きな変化を迎えたが、本業の投球でも新境地を開拓。174センチの小さな守護神が、今季も大きな存在感を見せつける。