中継ぎが専門の西武武隈祥太投手(29)が、先発抜てきに応え開幕ローテーション入りに名乗り上げた。

阪神戦(甲子園)に先発し5回6安打1失点。直球とスライダーを軸にしたスタイルの中で、先発仕様でカーブを有効活用した。2回、ナバーロを1-2から100キロのカーブで二ゴロに仕留め、3回先頭の坂本には同じく追い込んでから空振り三振を奪った。「中継ぎとは違いカーブを多めに使っていった」と配球の幅を広げた。

榎田に続き内海の負傷離脱を受け、急きょ先発調整に切り替えた。当初の登板予定だった10日楽天戦が雨天中止。ドタバタで迎えた先発マウンドにも、いたって冷静だったのは、ここ5年で271登板とリリーフでフル回転してきた経験があるから。3回、4連打を浴びても、1死満塁で4番大山を三ゴロ併殺に仕留め切り抜けた。

「試合での80球(球数85球)はしんどかった」と息をついた。開幕ローテ抜てきとなれば4月3日、本拠地でのロッテ戦が浮上。公式戦では14年7月以来5年ぶりの先発となる。「榎田さんと内海さんが早く帰ってこられるように、僕は中埋めします」と、つなぎ役を果たす。【栗田成芳】