開幕3戦目は任せろ! 阪神西勇輝投手(28=オリックス)が「山賊斬り」で上々のリハーサルを行った。

17日に西武とのオープン戦(甲子園)に先発し、5回4安打1失点(自責点0)と安定した投球を見せた。「どういう球でストライクを取るか。普段投げない変化球も投げたかった」。スライダーにカーブやスプリットを効果的に使い、強力打線相手に凡打の山を築いた。

5回無死一塁から7番栗山を打ち取るも、二塁へ自ら悪送球。ピンチを広げたが、最少の1失点で切り抜けた。「自分がした重大さをしっかり受け止めて、この1週間自分なりに考えて練習していきたい」。好投に浮かれず、反省は忘れなかった。前回の巨人戦を合わせ、甲子園では2戦で計8回を自責点0。移籍間もないが、早くも本拠地のマウンドになじんでいる。

仮想ヤクルトで結果を残した。この日の西武打線はほぼベストメンバー。本塁打王に輝いた4番山川を2打数無安打に封じるなど、昨季は球団新の1351安打、792得点を稼いだリーグ王者に仕事をさせなかった。西は開幕3戦目となる3月31日のヤクルト戦に先発する予定。青木や山田、バレンティンが並ぶ強力打線が相手になる。この日の投球を見た虎党は、快投をイメージしたはずだ。矢野監督は「文句ないというか、西らしい。球数ももちろん少なかったし、ゴロを打たせるところはしっかり打たせて。打ち取っている内容のレベルが高い」と絶賛した。

マウンドの西には、常に笑顔が輝いていた。12日の中日戦(ナゴヤドーム)からナインが塁上でガッツポーズを始めるなど、チームに明るい雰囲気が漂う。「笑顔でやるのは悪くないと思う。チームの代表として、自信と責任をしっかり持って上がるのが大事」。次回は24日の古巣オリックス戦(京セラドーム大阪)に先発する。開幕に向けた最終登板で、ファンを笑顔にする。【磯綾乃】