阪神のドラフト3位木浪聖也内野手(24=ホンダ)が、オープン戦の球団新人最多安打(80年以降)更新を射程圏内にとらえた。西武戦で4度目のマルチ安打をマークし、通算安打数は04年鳥谷に並ぶ15本に到達。16年高山の球団新人最多17本に残り2本に迫り、開幕1番にも大きく前進した。

「塁に出るということが1番打者の仕事、役目だと思ってるんで。そのことに関してはよかったんじゃないかなと思います」と2安打2四球による4度の出塁を振り返った。3回無死一塁で選んだ四球が、ビッグイニングにつながった。2死満塁で回ったこの回2度目の打席で、左腕の斉藤大から2点二塁打。5回は斉藤大にスライダー2球を空振りして2-2と追い込まれながらも、5球目の真ん中に入ってきた逆球を逃さず右前打。2試合連続で左腕を攻略した。

開幕戦に1番・木浪、2番・近本が並ぶ可能性を問われ、矢野監督は「もちろん、あり得ます。最後に変えることもあり得るんですけど、楽しみにしてほしい」と否定しなかった。3失策を猛省した翌日に遊撃、三塁で堅守を見せ、打っても貢献。「(前日から)切り替えてこういう形になった。それを続けられるかだと思うんで、そこを大事にしていきたい」。失敗も糧にする。プロで生き抜くすべを身につけ、木浪が開幕に向かう。【堀まどか】