虎の希望の光だ。阪神ドラフト1位の近本光司外野手が、6点を追う8回2死満塁で左前2点適時打を放ち、宿敵メルセデスに一矢報いた。

昨季は4度対戦し、29回1/3を投げた左腕からタイムリーを放ったのは大山の1本だけだった。

「そうなんですか? いいピッチャーですからね。ぼくはそういうの知らないので、来た球を打ってランナーがいたらかえすだけなので」

フルカウントまで粘った8球目。外角135キロ直球をはじき返した。反撃ののろしを上げる一打に、一塁ベース上で両拳を突き上げて喜んだ。「(8回まで)ゼロで来てて、完封では絶対に負けられない、なんとしても。四球でもいいと思って打席に入っていたんで。とりあえず1点というのを入れたかったですね」。

初回にも左安打を放っており、プロ入り初めてのマルチ安打を記録した。このまま足も使える近本が2番に定着できれば、攻撃のバリエーションは増す。春季キャンプ、オープン戦でも結果を残してきたドラフト1位は、本番になっても心強い存在。前日の巨人との初戦でも3点を返す足がかりとなる三塁打を放つなど、連敗の中でも、ファンに期待を抱かせる一打を重ねている。【真柴健】