日本ハムの3年目、森山恵佑外野手(24)が、猛打でアピールした。

4日、イースタン・リーグ巨人戦(鎌ケ谷)に「4番一塁」でフル出場。2点を追う5回2死満塁で一時同点とする中前適時打を放つなど、5打数3安打3打点と奮闘した。今季イースタン・リーグ14試合で、打率3割7厘はチームトップ。持ち味の打力で、早期1軍昇格を狙う。

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白い歯がこぼれた。2点を追う5回2死満塁。森山が、試合を振り出しに戻す一打を放った。カウント1-1。巨人先発高田の変化球123キロを、痛烈にはじき返した。同点の中前2点打。一塁ベース上で走者が1人、2人と本塁生還する姿を見て、チャームポイントの八重歯をのぞかせ、笑った。

しぶとくチャンスを、ものにした。1点を追う1回2死二塁では、左中間を破る適時二塁打。持ち前の長打力で得点につなげた。8回には左腕高木の直球144キロを逆方向へ飛ばし、左前打。3安打3打点に「たまたまですよ」と笑ったが、2日同戦も3安打猛打賞の活躍。「自分がやりたいことが出来ている」と納得した。

1打席に懸ける思いが、昨年より増した。1軍定着へ、武器は打力。3年目の今季は、これまで以上に配球や球筋をイメージしながら、打席に立っている。「凡打をしても、納得できた打席もある。まだムラはありますけど結果を出したいので」。左打者だが左腕への苦手意識はなく、「今は左のほうが打ちにいけている」と準備の成果が表れている。

今季イースタン・リーグは14試合に出場し、打率は3割7厘でチームトップに躍り出た。1軍では、左の代打で田中賢の次のカードが不透明な状況。「(代打枠は)意識してやっている。1軍を考えたとき、スタメンで2、3試合もチャンスはない。そこ(代打)でチャンスをつかむか」。限られた打席を積み上げ、道を切り開く。【田中彩友美】

 

▽日本ハム吉岡2軍打撃コーチ(森山に)「非常に良い状態で(イースタン・リーグの)開幕から入れている。今日はうまく修正して、配球などを考えて打っていた。長打はそのうち出てくると思う」