楽天銀次(31)が3安打4打点の大暴れでチームを5連勝に導いた。1点を先制して迎えた初回2死二、三塁の好機で右前2点適時打を放ち、プロ初先発のルーキー弓削隼人投手(24)に、いきなり3点をプレゼント。6回裏1死からは自身の二塁打をきっかけに打線が爆発。最後はこの回2本目の二塁打となる2点適時打で一挙8点の猛攻を締めた。開幕から6戦連続安打と絶好調の新主将が、開幕ダッシュをけん引する。

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銀次の価値ある3安打で、楽天が5連勝を飾った。1本目は1点を先制し迎えた1回表2死二、三塁、日本ハム先発斎藤の141キロの直球を右前にはじき返し、2点を追加した。1点差も迫られた6回裏には、猛攻の口火を切る右二塁打で出塁。打者一巡で再び回ってきた2死一、二塁では、左二塁打を放ちダメを押した。1イニング2二塁打と大暴れし、大量8点を呼び込んだ。

今季は野球人生初となる主将に任命された。平石監督からは「銀次なりのキャプテン像を貫いてほしい」と一任されている。「常に明るく、前向きに、ベンチも含めて全員で戦おうぜというのはあります。ベンチが明るくて、出ている選手もベンチから勇気をもらっている」とチームの一体感を強調。自身の調子については「体がすごくいい状態。いいトレーニングができていたってことでしょう。理想のスイングができている」と充実感を漂わせた。

本拠地開幕3連戦では、チーム初の3連勝とムードは最高だが、浮かれる選手はいない。一昨年は開幕から13試合で11勝2敗と好スタートを切り、7月まで首位を快走していたが、終盤まさかの大失速で3位に終わった苦い経験がある。「まだ6試合なんで。これをずっと続けていくことが大事。打撃はいつ落ちてくるかわからない。そういう時にどれだけカバーできるかだと思う」と主将として手綱を引き締める。

平日の午後1時開始ながら2万6137人のファンが詰めかけた。お立ち台では「今から飛行機に乗って移動します。しんどいですけど、仙台からパワーを送ってください」と呼びかけた。連戦となる5日からのオリックス3連戦で、チーム記録7連勝の更新に挑戦する。【野上伸悟】