オリックスが勝てない。この日のソフトバンク戦に競り負け、開幕から引き分け2つを挟み4連敗。開幕から6試合勝ちがないのは、02年に開幕6連敗して以来、17年ぶりとなる屈辱だ。

とにかく打てない。相手先発の武田を捕まえきれない。2回2死満塁で山足が二ゴロ。6回は先頭福田が安打で出塁も、捕手甲斐のけん制で刺され、その直後の回に失点した。

結局、4投手に5安打に抑えられ完封を許した。2日のソフトバンク戦の5回に3点を奪ってから、これで25イニング無得点が続く。6試合で計12得点はパ・リーグワースト。西村監督も「もう、そこに尽きるでしょう。投手陣がかわいそう。(先発の)松葉も十分試合を作ってくれた。やはり野手陣。状況をしっかり頭に入れながらやらないと、ミスは相手に流れを渡してしまう」と渋い表情で話した。

総帥もがっかりだ。この日、京セラドーム大阪に観戦に訪れた宮内オーナーは試合後、勝利が遠いことに「近いかもしれない」と話したものの、ゼロ行進が続く打線については「(点が)取れないねえ。心配だよ」。オープン戦は好調だっただけに、開幕直後のつまずきは予想外かと問われ「そりゃそうだ」と肩を落とした。

昨季打率3割2分1厘で、26本塁打を放った吉田正は単打2本しか打てていない。苦しんでいる主砲は、早出でロングティーに取り組むなど野手陣も状況打開に必死。指揮官は「(焦りは)あるかもしれないが、明るく前向きにと言っている。乗り越えなければいけない。明日からまたやるしかない」と自分に言い聞かせるように言った。

▼オリックスの開幕6戦勝ちなしは、6連敗した02年以来17年ぶり。石毛宏典監督が率いた同年は、首位から39ゲーム差をつけられ、球団39年ぶりの最下位に転落。翌03年開幕早々の石毛監督解任にもつながった。なお5日も●または△で勝ちなしが7試合に伸びれば、開幕10連敗を喫した阪急時代の61年に次ぎ、1リーグ時代も含め球団ワースト2位となる。