楽天安楽智大投手は7回3安打2失点(自責1)の好投も、打線の援護なく黒星を喫した。

左太もも裏を痛めた岸の代役として今季初先発。オリックスのエース山岡と堂々の投げ合いを展開した。1回に1死一、三塁のピンチを遊ゴロ併殺で切り抜けると、テンポのいい投球に磨きがかかった。直球は球速140キロ前後ながら打者を差し込み、変化球の制球も安定。「スピードにこだわらず、質のいい真っすぐを投げることを心掛けた。先発に求められるのは試合をつくること。最低限はできた」とうなずいた。

悔やまれるのは4回。味方の失策も絡んで満塁となり、同学年のオリックスドラフト2位頓宮に0-1からの変化球を左前へ運ばれて先制を許した。「満塁で勝負を焦りすぎた。(ボールゾーンに落としてカウントを)1-1にもっていっても良かった」。犠飛で2点目も失い「最少失点で踏ん張らないといけなかった」と唇をかんだ。

平石監督は「かなり内容は良かった。リラックスしたフォームから、ガン表示以上のキレがあった」と評価。伊藤1軍投手チーフコーチも「安心して見ていられた。勝たせてやりたかったですね」と残念がる投球だった。平石監督は「ローテーションの兼ね合いでどこで投げるかは分からない」とした上で次回先発のチャンスも巡ってくることを明言。登録抹消はせず、1軍に同行させる見込みだ。