<関西学生野球:立命大11-2関学大>◇第1節◇6日◇わかさスタジアム京都

関西学生野球春季リーグの開幕戦が6日、わかさスタジアム京都で行われ、同大が近大に、立命大が関学大にそれぞれ先勝した。今秋ドラフト候補の立命大・坂本裕哉投手(4年=福岡大大濠)が先発し、8回8安打2失点だった。

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坂本が磨きあげた体から繰り出す直球で勝利を呼び込んだ。8回を投げて8奪三振。2回2死一、二塁のピンチを三振で切り抜けるなど、威力十分の直球を軸に、三振を積み上げた。「(指に)かかった球は秋よりきている」と一冬超え、パワーアップの実感が残った。一回り大きくなった体がその証明だ。フォーム修正など技術向上だけでなく、ウエートに加え、1日3回以上プロテインを摂取。体重は昨秋の78キロから85キロになった。

だが、本人は満足していない。この日は7回まで5安打に抑えたが、8回に3安打されるなど2失点。「変な意識を持ってしまう。力みにつながった」。これまで「球数100」が近づくと乱れる傾向があり、この日も8回、先頭打者に90球目を右前打され、失点につながった。「去年と同じ。前のめりになって腕の振りが鈍くなった」。課題を明確に捉えており、克服を期している。

憧れの存在は、立命大OBのDeNA東克樹投手。坂本が2年時に寮で同部屋だった。東にはチェンジアップを教わるなど、自身の投球に取り入れている。ドラフト候補に名を連ねる左腕は「東さんを超えたいです」。偉大な先輩の背中を追う。【望月千草】