「ラオウ」ことオリックス杉本裕太郎外野手がプロ初の4番起用に応える勝ち越しの1号2ランを放った。4番左翼でスタメン出場。

同点で迎えた3回無死一塁。今井が投じた初球の真ん中145キロ直球をとらえた。打球はバックスクリーン中段に直撃する特大の一撃となった。ベンチではサイレントトリートメントで祝福を受けた。

杉本は「初回のチャンスで打点をあげることができなかったですし、なんとかチームに貢献したいと思い、切り替えて打席に入りました。感触がよかったので、打った瞬間入ると思いました。今年1本目のホームランを打つことができてよかったです」とコメントした。

さらに2発目の2号ソロも放った。4点リードで迎えた7回先頭の打席。2ボールからの3球目だった。田村が投じた真ん中低め139キロの直球をたたき、今度は左中間スタンド上段に運んだ。

「リラックスしていい形でスイングできたので、打った瞬間入ると思いました。追加点を取ることができてよかったです」

杉本はプロ4年目で通算7安打。そのうち本塁打が5本、二塁打が2本といまだに単打はない。

チームは12日の西武戦で2安打完封負けから一変、助っ人2人をスタメンから外し、大幅に打順を変えた“国産打線”で今季最多10得点&最多12安打で圧勝した。西村監督は「今日は野手の『とる!』という気持ちが伝わってきた。今日はナイスゲームです」とナインをたたえるとともに、「一番大事なのは明日。勝ち越して大阪に戻らないといけない」と気を引き締めた。

2本塁打で勝利に貢献した杉本は「2本とも完璧でした。昨日打ててなかったので、今日打てたらいいなと。バッティング練習でもなかなか打てない打球が飛んでくれました」と笑顔。和製の新4番がチームに大きな勢いをもたらした。