今秋ドラフト候補のJFE西日本・河野竜生投手(20)が西濃運輸戦に先発し、7回2安打の完封で7-0のコールド勝ちに導いた。プロ12球団のスカウトが熱視線を送る中、6回には自己最速を1キロ更新する149キロをマークした。昨年優勝の大阪ガスは2-3で三菱重工広島に敗れた。

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20歳のエース左腕河野に球場内の視線が集まった。「生命線は真っすぐ」と常時140キロを超える直球に変化球を交え、4回まで無安打。5回に初安打されたが「初回と6回にギアを上げられた」と6回には149キロで自己最速を更新した。

「調子が上がらない中、先発を任されて。やれることをやろうと。それ以上のことができた」。昨秋の日本選手権決勝は9回1失点で降板。チームは延長13回で三菱重工名古屋に惜敗した。悔しさから日ごろから「自分が勝たせる」と口に出すようになった。山下敬之監督(43)が「責任感を力に変えている。有言実行してほしい」と期待を寄せる中、7回無失点の結果で示した

◆河野竜生(かわの・りゅうせい)1998年(平10)5月30日、徳島県鳴門市生まれ。林崎小1年から野球を始め、鳴門二中では軟式野球部に所属。鳴門高では1年夏からベンチ入りし、夏の甲子園は3年連続出場。JEF西日本では1年目から公式戦ベンチ入り。18年日本選手権で敢闘賞。174センチ、81キロ。左投げ、左打ち。