巨人が広島に土壇場で逆転負けした。4-2で迎えた9回、守護神ライアン・クック投手(31)が4安打で3点を失い、リードを守れなかった。先発のドラフト1位ルーキー高橋優貴投手(22)は6回途中1失点と好投。勝ち投手の権利を持って降板したが、救援陣が打たれ、プロ2勝目はならなかった。

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捕手が立ち上がり、高めボールゾーンに外すはずの148キロが打ちごろに入った。8回に丸の2ランで勝ち越し、最高潮のムードで守護神クックがマウンドに立ったが逃げ切れない。同点打を浴びた直後、2死二塁から石原を2ストライクと追い込んだが、中前に決勝打を運ばれた。「高めに外そうと思ったが、外し切れなかった」と悔やんだ。

今季はここまで5試合に登板して4セーブ、無失点に抑えていた。9回は先頭に左前打で出塁を許すと、苦手とするクイックのスキをつかれる。ランエンドヒットを決められ無死一、三塁とピンチを招き、失点を重ねた。原監督は「守り切れなかったというところですね。初球を簡単に打たれたり、不運なところもあった。用心深く丁寧にという部分を付け加えればいいと思いますね」と指摘した。

前カードのヤクルト戦は中継ぎ陣が崩れ2試合連続で11失点。この日は宮国、中川らが無失点で粘ったが、勝利の方程式として期待される吉川光が7回に同点打を浴び、守護神クックも3失点で初黒星。3年ぶりの広島戦4連勝を逃した。原監督は「本人たちは役割を十分分かっている。きちっと調整してくるでしょう」と締めた。【前田祐輔】