大腸がんからの再起を目指してきた阪神原口文仁捕手(27)が9回に代打で出場。左越えの適時二塁打を放った。昨年10月13日の中日戦以来となる1軍戦出場。鮮やかな復活打でチームの大勝発進に貢献した。試合後の原口の談話は以下の通り。

-1軍復帰戦

原口 緊張感はファームで初めての時の方があったんですけど。終わってみたら、緊張感はあったのかなと後で思いました。

-スタンドからすごい声援

原口 しっかり目に焼きつけるようにスタンドを見て打席に入りました。最後に甘いボールが来たので、それをしっかりとらえられた。頭を越えるかな、ぐらいに思っていたんですけど。

-チームメートからも祝福

原口 ベンチに帰って皆さんからも祝福されて、すごくうれしかったです。矢野監督がボールを手渡してくれたのも1つのサプライズでした。

-1軍復帰が決まってから、どういう心境

原口 若干緊張はありましたけど、これから野球人生リスタートだと思いながら今日を迎えられました。

-いろんな思いがあった

原口 ヒーローインタビューでは伝えきれないことが本当にたくさんあるんですけど。支えてもらった家族であったり、ファンの方であったり、チームでもスタッフの皆さん、選手の皆さん、本当に感謝しかない。1軍の舞台に帰ってきて1打席目でヒットが出た。たくさんの方に感謝したいです。

-これからは

原口 今日1本目が出た。自分のやるべきこと、目の前のことをしっかり準備して、結果を求めてやっていきたいです。

-手術から4カ月あまりでの1軍の打席

原口 僕の中ではもっと早いことをイメージしてベッドの中で考えていたので。多くの方に手助け、サポートをしてもらって、本当にありがたい気持ちと、うれしい気持ちです。

-4カ月は早い復帰だと感じた

原口 僕の中では常に前向きに、今日こうして結果を出すことをイメージしながら日々過ごしてきた。気持ちの部分で早くなったんじゃないかなと思います。

-病気を抱える方にも勇気を与えた

原口 最初のスタートとしては良かったと思う。これを続けて、たくさんのメディアの方にも全国に発信していただいて、前向きに頑張っている皆さんのためにも、これからも僕も頑張ります。

-ネクストバッターズサークルで大歓声

原口 (高山)俊もちょっとやりづらい打席になってしまったと思う。ちょっと申し訳なかったけど、たくさんの方が声援をくれて、ロッテのファンの方々も大きな拍手をしていただいて、すごくありがたい気持ちでした。

-結果を出すために冷静に打席に入れた

原口 梅野がああやって2つ走ってくれて、場面的には自分のバッティングをするだけだった。今までやってきた通り打席に立ちました。

-打席に入る前にスタンドを見上げていた

原口 家族に行ってくるよ、と。これから頑張るよ、という気持ちもありながら。ロッテファン、タイガースファンの皆さん、たくさん声援をくれた。これからまた新しい野球人生が始まるものがスタートするという意味でお辞儀をさせてもらいました。いい結果になって良かったです。

-同じポジションを争う梅野とお立ち台にあがった

原口 僕は本当はヒーローではないので。梅野だったりランディだったり糸井さんがヒーローのところを、ロッテの関係者の方にも無理を言って出してもらった。本当にありがたい気持ちと、ファンの声援に応えられたのはすごくうれしい気持ちでいっぱいです。

-スタンド総立ちだった

原口 それはもう本当にありがたいことです。皆さんがたくさん発信していただいているおかげで、こういう恵まれた野球人生を今過ごせている。これからも皆さんに元気になってもらえるように頑張ります。

-久々の1軍ベンチ。今年のチームの雰囲気は

原口 選手1人1人も、監督コーチもすごく元気を出して選手を盛り上げてくれる。すごくいい雰囲気でやれている。その場に今日、急に入ってついていけるかなって心配だったんですけど、なんとかいけそうな気がします。

-矢野さんのガッツポーズは

原口 見てなかったです。見る余裕ないです(笑い)。

-打球は

原口 抜けるだろうなと思いながら、(二塁で)アウトになるんだなと思って、ちょっと強引に行ってしまったな、と。わざと(送球を)スルーしてくれたのかな(笑い)。ああいう形でヒットになって良かったです。