ソフトバンクが誇る「キューバ砲」が一振りで虎退治した。緊迫の投手戦。0-0で迎えた7回。今宮、内川の連打でつくった1死一、二塁から5番グラシアルが決めた。

「(先発の)大竹が頑張っていたし、攻撃的に打撃をしようと思っていた」。カウント1ー2と追い込まれながら内角へ食い込む139キロのカットボールを振り抜くと、打球はライナーで左翼席中段に突き刺さった。決勝の14号3ラン。助っ人は手をたたくと悠々とダイヤモンドを周回した。

7日の広島戦(マツダスタジアム)以来、5試合ぶりのアーチだが、交流戦5発は12球団トップ。打撃低調の打線にあって、気を吐いている。チームは引き分けを挟んで2連敗だっただけに、必勝を誓った打席でもあった。「チームに元気がなかったからね。勝利に貢献したかった」。同僚デスパイネとはベンチで「いいボールを打っていこう」と好球必打を誓い合ってもいた。

頼れる助っ人がセ界の投手陣に恐怖心を植え続ける。