3連勝中だった楽天先発の美馬学投手が期待を裏切った。初回1死から四球と糸井の右前打で一、二塁のピンチを招き、4番大山にレフトポール際へ先制の3ランを献上した。2回にも高山、木浪の連打などで1失点。3回は3人で抑えたが、4回の打席で代打山下を送られて交代した。

結局わずか3回51球しかもたずに4安打4失点、1三振2四球。ベンチに退くと「調子は悪くなかったです。投げる球の選択を間違えましたね」と険しい表情で話した。美馬はここ3戦連続で6回を投げ、失点もいずれも2点以下と好投を続けていた。だが阪神ファンで埋まる敵地甲子園の異様な雰囲気にのみ込まれ、本来の力を発揮する前にマウンドを降りることになってしまった。

それでも今の楽天は打線に勢いがある。阪神先発の変則右腕青柳に襲いかかった。金森打撃コーチの「低めにコースをついてくるから、ゴロになりやすいね。目線を下げて、ライナーで返していくイメージでいくこと」というアドバイス通りに安打を積み重ねた。

2回に4番ブラッシュが反撃の19号ソロを放つと、4回には代打のルーキー渡辺佳が右前適時打。5回にも先頭の茂木から4連打で2点を挙げ、青柳をKO。試合を4-4の振り出しに戻した。右前適時打を放った島内は「いいところで打つことができて良かった」と汗をぬぐいながら話した。