阪神藤浪晋太郎投手(25)が、8月1日中日戦(甲子園)で今季初先発する可能性が濃厚となった。

26日のウエスタン・リーグ中日戦(甲子園)に先発し、6回6安打2失点。今季8度目の先発で初めて打席にも立ち、1軍昇格への準備は整った。

「完璧を求めたらきりがないですけど、出来ていると言えば出来ていますし、出来ていないところもある。両面ですね」。最速154キロで、スライダーもキレがあった。3回まで1安打無失点と上々の立ち上がり。4回、5回と適時打を浴び2点を失ったが、要所でギアを入れ最少失点に抑えた。「悪くなかったと思います。タイムリー2本はなんとか出来たかなと、反省するところはあります」。

心燃える対戦もあった。この日、大阪桐蔭の後輩である中日根尾とプロ入り後初対戦。試合前にはあいさつに来た根尾と「お互い頑張ろう」と言葉を交わした。5回に153キロ直球で見逃し三振を奪うなど、3打数無安打で圧倒。「自分も頑張らないと、と思いましたし、試合の中でも特に抑えにいくというか、後輩に対していいものを見せようという。それくらいの余裕が今日はあったので」。後輩からの刺激も力に変えた。

伝え聞いた矢野燿大監督(50)は「先発もいま、十分かと言われると、そういうふうに言えない部分もある。そういうところで、晋太郎がまた帰ってくるというのは、それもプラス」と前向きに語った。前日25日に先発した秋山は出場選手登録を抹消。この日の好投で、今季初の1軍マウンドがぐっと近づいた。【磯綾乃】