ソフトバンクが3発9得点で連敗を3でストップした。4万178人、超満員のヤフオクドーム。今季最後の本拠地での「鷹の祭典」を黒星で終わらせるわけにはいかなかった。

初回に松田宣が右前へしぶとく先制2点適時打を放つと、2回には甲斐の適時打の後、上林が左翼へ10号2ラン。3回にはデスパイネが右翼ホームランテラスにチーム単独トップの23号2ラン、4回には今宮が右中間へ11号2ラン。2ラン3発でオリックスを一気に突き放し、選手とおそろいの「チャンピオン奪Sh!ブルー」ユニホームを着た鷹党たちは、文字通りのお祭り騒ぎとなった。

工藤監督は「みんなよくつないでくれた。ヤフオク最後の鷹の祭典で勝つことができてよかった」。本拠地の祭典6連戦は連勝後に3連敗。最後に大勝し勝率5割に持ち込んだ。試合前練習には3日連続で王球団会長がグラウンドに姿を見せ、上林に声をかけた。右手の故障もあり打率1割台と不振が続く上林だが、王効果かこの3試合は8打数4安打、2本塁打、3打点。工藤監督も「逆方向に本塁打が出たのが大きい。調子が上がってくれば」と期待。上林は「気を使っていただいてありがたい。結果で返すだけ」と巻き返しのきっかけにする。

首位陥落は回避したが、この1週間で日本ハムにゲーム差を縮められた。この後は西武、日本ハム、ロッテと遠征が続く。工藤監督は「大事な9試合になる」。3発快勝の勢いで優勝争いを左右する長期ロードへ向かう。【石橋隆雄】

▽ソフトバンク王球団会長(大量9得点の打線爆発で連敗を止め)「連敗が止まって、(敵地の)西武、札幌、千葉と行けるからいいよ。これからの戦いは熱いよ。気候も暑いけどね」

▽ソフトバンク・ミランダ(6回無失点で約2カ月ぶりの4勝目)「(3連敗中)の状況は分かっていた。責任を持ってマウンドに立った。(双子の子どもと)初めてお立ち台に立ったよ。いい投球を見せられてよかった」

▽ソフトバンク松田宣(先制2点適時打)「ここ数試合、相手に先制されていたので、初回に打ててよかった」

▽ソフトバンク今宮(11号2ラン)「強い打球を打とうと意識して打ちにいった」

▽ソフトバンク・デスパイネ(23号2ラン)「甘い球を1球で仕留められた」