阪神中日17回戦(甲子園)で今季初めて1軍マウンドに上がった阪神藤浪晋太郎投手(25)が5回に先制点を献上した。先頭の大島にこの日7四死球目となる四球を献上。続くアルモンテの中前打で一、三塁に。4番ビシエドに左犠飛を許した。さらに5番阿部に四球を与えたところで交代。4回1/3で4安打8四死球での降板だった。

4回までは6四死球を与えながら踏ん張っていた。1回に3四球で2死満塁と走者を背負ったが、6番堂上を外角変化球で空振り三振に仕留めピンチを脱した。2回は先頭から四球、死球だったが、2死にこぎつけ、最後は二塁方向への打球に一塁走者が当たって無失点だった。

2回までの直球の最速は155キロ。球数は1回で36球。2回までで57球。

3回はアピールプレーでのアウトもあり、8球で片付けたが、4回1死一塁で木下拓に2つ目の死球。犠打を挟んで2死二、三塁と攻められたが、平田を二飛。ここもスコアボードに0を刻んでいた。

昨年10月6日以来299日ぶりの1軍戦登板で、17年4月27日以来の本拠地勝利をかけてのマウンド。先発投手としてコールされると「ウル虎の夏」イベントで黄色に染まったスタンドから大きな拍手を送られた。

試合前練習ではショートダッシュなどを行い、最終調整。高橋遥らと言葉を交わすなどリラックスした様子だった。

藤浪は今季、ここまで2軍で8試合に先発し、1イニングの登板だった5月18日の広島戦から、イニング数を増やしてきた。前回7月26日のウエスタン・リーグ中日戦(甲子園)では、6回6安打2失点だったが、要所を抑えて試合をつくっていた。

藤浪のこれまでの中日戦通算成績は19試合で6勝6敗。直近の対決は18年9月29日のナゴヤドームでの一戦。9回5安打7奪三振で完封勝利を飾っている。

また、この日の8月1日は、甲子園球場が誕生してちょうど95周年の節目の日。大阪桐蔭時代に春夏連覇も果たした思い出深い聖地で、完全復活に臨んだ。

 

★19年阪神藤浪のこれまで★

▼初の紅白戦登板 沖縄・宜野座キャンプで2月11日に初の紅白戦登板。2イニングで2安打1失点。

▼投げ込み 2月19日にプロ入り最多の291球の投げ込み。同21日にも258球を投げるなどフォームをめぐって試行錯誤。

▼初のオープン戦登板 2月24日、中日とのオープン戦に初登板。4回4安打3失点。6四死球だった。

▼全員左打者との対戦 3月2日のソフトバンクとのオープン戦は7打者と対決したが、全員が左打者との対戦となった。2イニングを2安打無失点。腕を下げたスリークオーターを披露。走者がいない場面ではノーワインドアップだった。

▼2軍調整決定 3月12日の中日とのオープン戦で4回無安打1失点だったが、3四球1死球。試合後、矢野監督は2軍調整を明言。

▼2軍戦登板 5月18日広島戦(由宇)で実戦復帰してから8試合に先発し、計43イニングに登板。防御率1・88と安定した数字を残している。