記録的サマーだ!阪神近本光司外野手が夏男ぶりを発揮し、9連戦もチームをけん引する。

8月は4試合すべてにマルチ安打で、17打数11安打、打率6割4分7厘と絶好調だ。2戦連続で猛打賞中で、今季は早くも11度。新人のシーズン記録は福留に並んでおり、球団記録の別当薫の13度まで残り2。その先には長嶋茂雄が持つ日本記録の14度。8月に一気に先人を抜き去る可能性がある。

「今が怖いぐらいです。いつ打てなくなるかわからないので…。(今は)野手がいないところに飛んでいるだけで、それが1メートル違ってたら取られてたりする。今は良くても何が起こるかわからない。今はできる限りのことをしていきたい」

6月の交流戦でスランプを経験し、プロの厳しさを知った。しかし、そこからはい上がったことで今がある。チームは3位広島に4・5ゲーム差をつけられ、CS争いも正念場を迎えている。リードオフマンとして自覚は十分だ。「本当に暑いので、投手も辛いと思う。夏場は(自分の)体力的にも落ちるんですけど、投手も体力が落ちる。そういうところも考えて少しでも点を取っていかないといけない」。

8月はすでに11安打をマーク。今月は残り23試合あり、昨季8月にビシエド(中日)が記録した、リーグ月間安打記録(47本)も夢ではない。近本が打って、走って…。虎には、暑い夏にも頼れる男がいる。【真柴健】