ソフトバンク今宮健太内野手が、プロ初の代打本塁打で連敗を3で止め、今季のロッテ戦の負け越しも阻止した。

まさに一振りだった。2点を追う7回1死一、二塁。「代打今宮」のコールにタカ党が沸いた。ロッテの左腕チェンが投じた甘い初球スライダーを左翼席に運ぶ逆転の12号3ラン。「この1打席にかけていた。いい結果が出てよかったです」。代打ではプロ通算10打席目にして初安打、初本塁打となった。

左太もも裏を痛めた影響で約1カ月戦線離脱。7月23日の1軍復帰後も試合途中に退くなど慎重に起用されている。6日ロッテ戦で張りが出たこともあり、前日7日はベンチ外だった。「今年はこういう年と思うしかない。これからのシーズンでやり返していけたらいいし、今は目の前の試合を大事にしたい」。今の自分にできるベストを尽くし、最高の結果を生んだ。

この日、実戦復帰した柳田の情報も目に入った。ネット記事などで、柳田が涙を流したことを知り「柳田さんにもいろいろな思いがあったと思います」と言った。万全の状態で戦えない現状に感じるものがあった。もどかしさを晴らすような1発で、チームの窮地を救った。【山本大地】