巨人岡本和真内野手が2年連続の30号に王手をかけた。

4回1死、前打者丸の衝撃アーチの直後だった。DeNA武藤の高めに浮いたカーブを粘り腰で捉えた。「お手本のようなバッティングを丸さんが見せてくれたので、いいイメージで打席に入れました」とにんまり。次打者席からの残像を残したまま、29号ソロを左翼席へ放り込んだ。

体感とのギャップが間合いを一致させた。捉えたのは114キロカーブだったが「打ったのはスライダー」と言った。武藤のスライダーは130キロ中盤で、15キロ前後の誤認がある。スイングを始動してから一拍、我慢して、再始動で振り抜いた。下半身の粘り、上体の開きを制御した“2段スイング”の荒業で、この3連戦の3発目で締めた。悲願まであと1歩。「打ち方も良くなってきている。思い切りやりたい」と若き4番として戦い抜く。【為田聡史】