守護神の秘密兵器がベールを脱いだ。楽天松井裕樹投手がフォークをテストした。

9月30日に楽天生命パークでシート打撃に登板し、チームがCSを決めた24日ソフトバンク戦以来となる対打者へ投球。自ら配球を組み立て、1人目のフェルナンドから早速フォークを投げ込んで空振りを奪った。「(投球全体の)感覚はボチボチ」と新球候補への言及は避けたが、ブルペンなどで試投を重ねていたようだ。

150キロ超の直球、小さく鋭い曲がりに改良して威力を増したスライダー、奥行きを生むチェンジアップ…。いずれも一撃必殺の3球種を軸に、今季は自身初のセーブ王に輝いた。打席で体感したフェルナンドは松井のフォークについて「チェンジアップより速くて、落差がある。真っすぐと比べて、そこまで球速差を感じなかった。だから振ってしまう。あれがはまったら、ヤバイ。恐ろしいですね」と証言。CSで猛威を振るう可能性も出てきた。

今季ソフトバンク戦11試合でわずか1失点(自責0)、防御率0・00を誇る。特にファーストステージの舞台となる敵地ヤフオクドームでは、1点も取られていない。「ソフトバンクを倒せるように頑張ります」と力強く下克上を宣言した。【亀山泰宏】