広島が4位で今季を終えた。クライマックスシリーズ（CS）進出を目前にしながら、9月27日の中日との今季最終戦に敗れ、自力での進出が消滅。最後に6連勝した阪神にかわされ、15年以来のBクラスが確定した。緒方孝市監督（50）の去就は未定。

いちるの望みが消えた。ナインはマツダスタジアムで紅白戦を行った後、CS進出に備え、ナイターの阪神戦を待っていた。緒方監督は「チームの勝敗の責任は監督にある。こういう形になり、一生懸命戦ってくれた選手、コーチ、そして何よりファンの方々に申し訳ない」とコメントを発表した。

苦しみ続けた。球団史上初の開幕5カード連続負け越し。巨人移籍した丸の穴を埋めようとしたが、大型連勝と大型連敗を繰り返した。8月にはバティスタがドーピング違反で離脱し、総得点は昨年の721点から591点に激減。救援陣は安定せず、70敗中32試合が逆転負けだった。

緒方監督の去就は未定。ここまで自らの今後について「まだ（シーズンが）終わっていない」と話すにとどめている。松田元オーナー（68）に報告する際、去就について話し合うとみられる。同オーナーは今季を「最低限の義務は果たしてくれた。開幕からの出だしが悪く、おかしい、おかしいといううちに沈んでしまった」と話している。

主力の動向も不透明な部分が多い。菊池涼は昨オフにポスティングシステムによるメジャー挑戦の希望を明かしている。野村、会沢も新たに国内FA権を取得。流出なら大きな痛手となる。試練の時だ。【村野森】