日本ハム栗山英樹監督が、早くも験担ぎした。16日、都内で行われたスカウト会議に、黄色のシャツとネクタイで出席した。普段は移動時なども白シャツが基本だが、「珍しいだろ、黄色のシャツなんて」とニヤリ。色の意味を「イチョウだよ」と説明した。球団が1位入札を公言する佐々木が通う大船渡高の校章は、イチョウがモチーフ。この日も明治神宮や新宿御苑で「イチョウを拾ったよ」。縁が結ばれるように行動から思いを体現していた。

ドラフト当日もイチョウカラーで臨むかは「分からないけどね」と明言を避けたが、幸せの黄色いシャツとネクタイは縁起も良さそうだ。「最後、自分ができることは“思い”しかない。来てくれると信じている」。抜かりなくドラフト本番に臨むつもりだ。

ロッテ、西武も佐々木の1位入札を公言したことで、競合は避けられなくなった。くじ引き5連敗中で、今回も大役は見送られる。熱望していながら指名されなかった無念さは胸にしまって「いつでも行ける準備はしておく。補欠選手として」と万が一に備える。球団は6月2日、いの一番で1位入札を発表。チームに関わる誰もが、この日を待っていた。「信じて前に進むしかない」。野球の神様の差配を待つ。【木下大輔】