金の卵を育てる。ロッテ吉井理人投手コーチがドラフト1位指名の大船渡・佐々木朗希投手(17)の育成を心待ちにした。

現在はみやざきフェニックス・リーグで指導中。「まだ実際に(映像を)見てないから何とも言えないけど、世間のうわさを聞くとものすごいピッチャーらしいので」と不適な笑みを見せた。

育成プランは、じっくりと見極めて考えていく。高卒でプロ入りする場合、通常はプロのように満足に冬場のトレーニングができないことを指摘。自身の体験を踏まえ「高校の時の絶好調に戻るのに遅い子だと1年半。ぼくなんか2年かかった。早い子でも半年はかかる。まずはそこですよね」と話した。自身はプロ2年目で初の1軍マウンドを経験。体作りと並行して163キロを投じた感覚を取り戻させる。

もちろん予習には余念がない。オフには、14年からの筑波大大学院在籍時に指導を受けた、同大野球部監督で動作解析のスペシャリスト川村卓氏の元を訪れる予定だ。「佐々木くんの動作解析をしたことがあるというので、お話を聞いてみようかな」と、データを頭に入れた上で臨む。「あの辺の年代は体もまた急変するので、投げる感覚も変わってくる。その辺を注意して見ておかないといけない」。今季、種市、岩下ら高卒投手が大きく花開いたようにロッテには若手が育つ環境がある。不安はない。【久永壮真】