“恋人”クリーンアップで打ちまくる! 23日、11月開催の「プレミア12」へ向けた侍ジャパンの強化合宿がサンマリンスタジアム宮崎で2日目を迎え、主軸候補のオリックス吉田正尚外野手(26)と広島鈴木誠也外野手(25)が特打で柵越えを連発。お互いの呼び名について吉田正が明かし「恋人みたい」と説明。相思相愛の最強“カップル”が打線を盛り上げる。

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侍ジャパンの超強力“カップル”が世界を圧倒する。吉田正が鈴木との呼び名を「『セーヤ』です。向こうは『マサさん』。恋人みたいですよね」と明かせば、鈴木は吉田正に「素晴らしいバッター。右左で違いますけど、打席の入り方、実戦への対応力とか聞きたいと思っていた。歳も1つしか変わらないので、親しみやすく、いろんなことを教えてくれる。ありがたいです」と感謝する。まるで“恋人”のようだ。

そんな2人が、相乗効果で圧倒的なパワーを存分にみせつけた。同組で行った特打では両翼100メートル、中堅122メートルと広いサンマリンスタジアム宮崎で柵越えを連発。吉田正が「鈴木誠也がすごい打球を打っていたので刺激になった」と73スイングで2度の3連発を含む柵越え15本を放てば、鈴木は69スイングで4連発を含む同19本と暴れた。

侍ジャパンの4番筆頭候補の鈴木は今季チームでも4番を担い、打率3割3分5厘、28本塁打、87打点。セ・リーグの首位打者を獲得した。吉田正は中軸として打率3割2分2厘、29本塁打、85打点で、シーズン終盤には首位打者争いを演じた。稲葉監督は「確実性のある選手」として5番を打線のカギに掲げており、吉田正が候補に挙げられる。侍で結成された、両リーグを代表するスラッガーの強力タッグ。相乗効果で打線を引っ張り、世界一を目指す。【古財稜明】

<侍ジャパンの中軸コンビ>

◆06年WBC 4番に固定された松中を中心に、5番多村が奮起した。大会初戦の予選リーグ中国戦は、松中が四球で出塁、多村が2ランでとどめを刺し8回コールドで白星発進。松中は全8試合で本塁打0も、打率4割3分3厘。多村は6試合で3本塁打を放った。

◆08年北京五輪 新井と稲葉の「アライナ」コンビが4、5番で全9試合に出場。予選リーグの中国戦では新井が併殺打に倒れた直後、稲葉が適時二塁打で嫌なムードを断ち切った。2人とも打率は2割台も、新井は7打点でチームトップタイ、稲葉は6打点でチーム3位。

◆15年プレミア 平成生まれの筒香、山田は全8試合出場し、そろって3割超え。4、5番を務めた筒香は本塁打0ながら、3割8分5厘の驚異的な数字を残した。米国戦では3打点をマーク。山田は3番に固定され、3位決定戦のメキシコ戦では2打席連発。