阪神梅野隆太郎捕手(28)が走攻守3拍子そろった「最強の正捕手」を目指す。

甲子園での秋季練習を28日で打ち上げ、31日から始まる秋季キャンプに向けて「守備も攻撃もまだまだ。いろいろな意味で正確性を上げたい」と貪欲な姿勢だ。今季は正捕手として129試合出場。球界屈指の捕手として定着しつつあるが求める理想はまだ先にある。

定評のあるキャッチングについても「ストライクをボールにならないように止めてあげたりね。黄色のランプ(ストライク)がつくか緑のランプ(ボール)がつくかでは投手にしたら違う」。投手の投げる1球が命運を分ける場面は多い。ストライクゾーンぎりぎりの球を確実にストライクにするフレーミング技術をさらに磨いていく。強肩の「梅ちゃんバズーカ」でプロ野球新記録の123補殺を打ち立てても「スローイング」も課題に挙げた。

攻撃では自己最高の打率2割6分6厘で9本塁打、球団捕手では10年ぶりの2桁となる14盗塁。これらにも「得点圏で打率上げられたし、まだまだやれる。盗塁も警戒心があるだけ、ミスもある。細かいとこを詰めていける秋季キャンプにしたい」。揺るぎなき地位を築くべく、鍛錬の秋に向かう。【望月千草】