南東北大学野球リーグ東北公益文科大(山形)の最速149キロ左腕・石森大誠投手(4年=遊学館)が、社会人の熊本ゴールデンラークス(本拠・熊本県合志市)に内定したことが29日までに決まった。

プロ志望届を提出したが、17日のドラフト会議で指名漏れ。同大初のプロ野球選手誕生はかなわなかったが「この先も野球は続けていくし、上に行けば行くほど球のキレがもっと重要になる。社会人ではすべての面でレベルアップしなくてはならない」と2年後の指名に再挑戦する。

今秋はエース兼主将として10季ぶり2度目のリーグ優勝に導いた。リーグ通算22試合に登板して10勝4敗、104回を投げて121奪三振と、躍動感あるフォームで中心を担ってきた。登板時以外は中堅手などで出場し、2年秋には外野手でベストナインに輝くほど身体能力も抜群だ。明治神宮大会出場権を懸けた26日の東北地区代表決定戦でも先発したが、仙台大(仙台6大学)に3回途中7安打を浴び5失点降板。「調子が良かったのに思うような投球が出来なかった。体づくり、試合に臨むブルペンでの投球を見つめ直したい」と誓った。

熊本ゴールデンラークスは05年に創部。都市対抗には07年に初出場初勝利を挙げるなど2度、日本選手権にも1度出場している強豪だ。選手は母体のスーパーマーケットチェーン鮮ど市場各店舗などで勤務。香月良仁投手(35=元ロッテ、現チームGM補佐)、竹安大知投手(25=オリックス)ら4人のプロ選手を輩出している。

◆石森大誠(いしもり・たいせい)1997年(平9)12月3日、石川・宝達志水町生まれ。相見小2年に相見少年学童野球クラブで野球を始め、押水中では軟式野球部。遊学館(石川)では3年夏に甲子園出場。東北公益文科大では1年春から出場し4年春、同秋に優秀選手賞獲得。178センチ、77キロ。左投げ左打ち。遠投115メートル、50メートル走は5秒7。家族は両親と姉、妹、祖父。血液型O。